韓国製ボトックスKOREAN BOTOX

韓国製ボツリヌストキシン注射について

“ボトックス注射”という治療は今や美容医療の分野で定番の治療となっています。しかし実はこれ治療の名前ではなく、製品の名前です。ボトックスとはアメリカのアラガン社が製造販売するボツリヌストキシン製剤（type A Hall菌株由来）のことです。つまりボトックスはいわゆる“先発品”にあたります。
ボトックス注射は先発品としての実績の多さなどもあり、一般に後発品よりも価格が高くなります。ボツリヌストキシン注射は効果が永続的ではないため、繰り返しの施術が必要になります。「ボツリヌストキシン注射を受けてみたら効果はあって続けたいけれども、費用面で続けられない」という方には、美容大国韓国製のボツリヌストキシン注射であるボツラックス®とナボタ®がおすすめです。

ボツラックス（Botulax）について

ボツラックスは美容大国韓国のヒューゲル（Hugel）社が製造・販売するボツリヌストキシン製剤です。韓国KFDA（日本の厚生労働省にあたる組織）に医薬承認を受けていて安心のボツリヌストキシン製剤です。

ナボタ（NABOTA）について

ナボタ®はこちらも韓国の大手医薬品メーカーであるデウン製薬（大熊製薬）が開発し米国FDA、韓国KFDA（いずれも日本の厚生労働省にあたる組織）で認可されている非常に信頼性の高いボツリヌストキシン製剤です。その特徴は「高純度テクノロジー」というデウン製薬の特許技術によって高められたボツリヌストキシンの純度です。ナボタの98.7％という純度はボツリヌストキシン製剤の中で最高純度を誇ります。またFDA、KFDAで認可されている信頼性から世界約60ヵ国で広く使用されている実績もあります。

韓国ボツリヌストキシン注射の作用機序

ボツリヌストキシンとはボツリヌス菌が産生する毒素です。7種類に分類されたうちのA型は自然界最強の毒素といわれ、たった1gで1,000万人の命を奪う力があるとされています。ただし美容目的の治療に使用するのは極少量のため、生命に危険が及ぶことがありません。
ボツリヌストキシンの毒としての働きは”神経筋接合部でアセチルコリンの放出を妨げること”にあります。
ボツリヌストキシンによって神経筋接合部のアセチルコリン放出が妨げられると、神経から筋肉への情報伝達がうまくできなくなり、筋肉が動かなくなります。それにより呼吸筋が侵されると呼吸ができなくなるため死に至ります。
この作用を医療に利用すると「狙った筋肉を麻痺させる」ことができるため、治療薬として使うことができます。眉間や額に寄るシワも、咬筋が過剰に発達することで張ったエラも、ボツリヌストキシンの作用で筋肉の動きを麻痺させることで解消することができます。

韓国製ボツリヌストキシン注射の治療効果

ボトックス注射®によって下記の治療効果が期待できます。

表情シワの解消効果

顔にできるシワの多くは表情筋の影響を受けています。
・目を大きくあけた時にできる額の横方向のシワ
・眉間のシワ
・目尻のシワ（笑いジワ）
等の顔にできるシワに対してそれぞれ原因となっている表情筋へボツリヌストキシン注射を行うことでシワの予防、改善が期待できます。

小顔効果

食べ物を噛んだ時にエラが膨らむような人は咬筋が過剰に発達しているせいで、輪郭が大きく見えている可能性があります。咀嚼時に強く咬むくせがあったり、就寝中などに無意識に歯ぎしりをしていたりなど、咬筋を使いすぎている場合は咬筋にボトックス注射を行い咬む力を低下させ、咬筋の発達を抑制することで小顔効果を得ることができます。

口角挙上効果

口の周りには口角を下側に引っ張る筋肉（口角下制筋）と上がわに引っ張る筋肉（口角挙上筋・大頬骨筋）があり、口角下制筋の力の方が相対的に強くなると、への字の口になってしまいます。この口角下制筋にボツリヌストキシン注射を行い、緊張を弱めることで口角挙上筋と大頬骨筋の口角を上向かせる力が相対的に強くなり自然と素敵な口元がつくられます。

ガミースマイルの改善効果

ガミースマイルとはGUM（歯茎）とSMILE（笑顔）から作られた造語で、笑った時に上の歯茎が見えすぎてしまう状態を指します。ガミースマイルの原因としては①骨格、②歯茎のサイズ、③上口唇の挙がり過ぎが考えられます。このうち③が原因の場合には上唇を持ち上げる筋肉である上唇挙筋にボツリヌストキシン注射を行うことで、上口唇の上がりすぎが抑えられ、ガミースマイルの改善が期待できます。

リフトアップ

首にある広頚筋という筋肉は発達すると顔のたるみや、首の縦ジワ・横ジワの原因になります。この広頚筋にボツリヌストキシン注射を打つことでフェイスラインがすっきりし、首にあるシワの改善も期待できます。

多汗症の改善

ボツリヌストキシンは汗腺の働きを麻痺させる効果もあります。そのため多汗で悩んでいる部位、脇、手掌、額などに注射を行うことで、発汗量を抑えることができます。

アーモンドアイの形成

ボツリヌストキシン注射によって人気のアーモンドアイ（たれ目）を作ることも可能です。眼輪筋に注射することで下瞼の動きが抑えられ、下眼瞼が下がることで、眼が大きくみえるとともにたれ目を作ることが出来ます。

韓国製ボツリヌストキシン注射（ボツラックス、ナボタ）のメリット

一番のメリットはその価格です。
“安かろう悪かろう”では困りますが、当院で扱っている韓国製ボツリヌストキシン注射のボツラックスもナボタはそれぞれKFDA、FDAとKFDAで承認された信頼できる製品です。繰り返しが必要な施術だけに、1回あたりの費用が抑えられるのは最大のメリットでしょう。

韓国製ボツリヌストキシン注射のデメリット

それほど大きなデメリットではないですが、やはり歴史が浅いことでしょうか。
アラガン社のボトックスに比べて使用され始めてからの期間が短いため、長期的な副作用等は不明です。しかし作用機序からも、長期的な副作用が起きてくる可能性は低いと考えます。

韓国製ボツリヌストキシン注射の注意点

ボツラックスもナボタも安全性は非常に高いとされていますが、ボトックス同様懸念されているポイントがあります。

中和抗体の生成によって効果がおちる可能性がある

ボツリヌストキシン注射内には“複合タンパク”という形でボツリヌストキシンが存在しています。ボツリヌストキシンを含む複合タンパクは人体にとって異物であるため、体内に入ってくるとそれを壊そうとする反応が起きます。そのため、“何度も”、“大量の”ボツリヌストキシン注射をすると抗体が産生されるようになり、ボツリヌストキシンに対して耐性が付いてしまうケースが報告されています。
しかし大規模な研究において、様々な治療目的でボトックスを1～15回（平均3.8回）使用した2240人において抗体産生されたのは11名（0.49%）、そのうちボトックスの効果が落ちたのは3名（0.001%）であったと報告されています⁾¹。この結果からも抗体産生が起きる確率は極めて低いことがわかります。
それでも繰り返して施術を受けている方で「効果がなくなってきた」と感じる方は他の製剤への変更も提案させていただきますので担当医へご相談ください。

1) Markus Naumann et al(2010), “Meta-analysis of neutralizing antibody conversion with onabotulinumtoxinA (BOTOX®) across multiple indications”, Movement Disorders, Oct 15;25(13):2211-8

治療の流れ

STEP1 診察	ドクターの診察により、気になるお悩みをお伺いします。
STEP2 術前準備	お痛みへの軽減対策として、施術部位をクーリングします。
STEP3 施術	ご希望の施術部位に注射を行います。
STEP4 施術後のケア	特になし

施術について

施術部位	額、眉間、目尻、目元、エラ、顎、脇、肩、ふくらはぎ、陰部など
施術時間	10～30分程度
施術間隔	3～6ヶ月毎の施術が望ましい
施術前の準備	なし（部分的なメイク落としはあり）
施術後の通院	なし
痛み	弱
麻酔	なし希望に応じてテープ麻酔や表面麻酔を行います（オプション）
ダウンタイム	なし～数日程度
シャワー	当日より可能。患部は強くこすらないようにしてください。

副作用/注意事項

・施術時の痛み(軽度)

・赤み

・内出血

・腫れ、浮腫み

・ボツリヌストキシンに対するアレルギー反応、異物反応（非常にまれ）

・表情が硬い印象となる（まれ）

・感染（非常にまれ）

・治療当日の飲酒や激しい運動は控える。

・顔のエステ、マッサージは1週間後から

禁忌

・ボツリヌストキシン製剤に対して過敏症の既往がある方

・妊娠中、授乳中の方

・出血性疾患の方

・抗血小板薬や抗凝固薬を内服中の方

・ケロイド体質の方

・治療部位に感染症や傷がある方